あの日見た魔法をまだ探してる
デスラビッツというグループのオタクをしています。
どんなグループなのか説明すると微妙に長くなるので知らない人は公式HPを参照してやってください。
2013年11月13日に生まれたデスラビッツは、7年経った2020年11月13日の今日おこなわれた主催ライブで、結成から一度も脱退・増員することなく、2021年6月をもって解散することを発表しました。
YouTubeでの配信を観ながら思ったことや解散発表を聞いて感じたことを、取り急ぎといったかたちですが書き記します。簡単に。
わたしが今この時感じていること、思ったこと、揺れ動いたことは、たぶん自身の人生にとって大切なものであると思うからです。
まず最初に、このライブがおこなわれることが発表されたとき。
ふざけんなよ、って思いました。一文字も違わずに、「ふざけんなよ」って思いました。
もう取り繕う意味もそんなにないかなと思うので書きますけど。
開催1か月前に、ド平日の19時開演のライブを告知すんなよ、ふざけんなよ、って思いました。
これは完全に、地方に住んでいて無理矢理休みをねじ込むことのできないわたしの僻みです。なのであの子らとスタッフさんたちは悪くないです。でもふざけんなよって思いました。今でも思っています。
そんなスタートだったので、当然観るモチベーションも当日の直前になるまで結構低かったのですが、シングル縛りライブなら久しぶりに1曲目でアイドルSTARWARSが観れるな…と思い至った瞬間、急にめちゃくちゃ楽しみになりました。人って現金ですね。
それでもって始まったライブはやっぱり楽しくて、わたしの好きなDEATHRABBITSの楽曲をやってくれるのが嬉しくて。
会場すごい綺麗なところでやってるっぽいのに、曲中に後ろで流れていたVJにはオタクのコールを書き起こししたやつをゴシック体で出していて、なんで制作会社なのにそのダサさには気がつかないんだ…と心の中(だけではなかったけど)で悪態をつきながら、途中での告知画像はなかなか出ないしドラムロールのタイミングもずれるし、それも含めて全部「デスラビッツ」だなあ…とか思いながら。
途中、「みんなおいでよ!ですラビランド!~アイドル界の闇~」という曲をやったとき、あの頃は辛かったなあ、その分思い入れがある曲だし、いい歌なんだよなあ、とか感傷に浸っていました。
曲も振り付けも衣装も最高なのにプロモーションが最悪すぎて軽く黒歴史扱いされているのがもったいなさすぎるので、みんなもっと知ってほしいし、ライブで観てほしい。
YouTubeライブのコメント欄で「ライブで観たことない」という人がいて、ああそうなのか、そんな曲になってしまっているのだな…と悲しく・悔しくなったので。
マウント取り女なのでここでも言いますが、MVで柚がわたしのあげたイヤリングをつけてたのがめちゃくちゃ嬉しかったのをよく覚えています。
あの頃はこの騒動で心身ともに疲弊していて、その中であのパールが柚の耳元でキラリと光っているのを見て、変に救われた気持ちになってボロボロ泣いたんですよね。あのイヤリング、ピアスに付け替えて使っているのを見てなおさら嬉しく思ったっけ。
そんなことを思いながらMCのタイミングで(元?)サウンドプロデューサーのコバテツさんが出てきて、うわやっと表舞台に出てきたよ!!と笑いを堪えきれませんでした。悪い意味ではなくて…。
訊きたいことめっちゃくちゃあるんですよ。2年くらい前、ツイッターでコバテツさんが「デスラビ楽曲について語るやつやりたい(意訳)」みたいなことを言っていて、わたしはいまだにそれを心待ちにしているし、隙あらば掘り返していこうと思っている所存なので。
これ自称することではないとはわかっているのですが、わたしはめちゃくちゃ楽曲重視なタイプで、彼女らの楽曲、というよりDEATHRABBITSおよび、です。ラビッツ楽曲のオタクなんですね。
なのでその時代の象徴…というかまあコバテツさんがほぼひとりでやっていたわけだから象徴もクソもなく、いわゆる「コバテツサウンド」のファンだったわけですよ。
うわこれやっときた!!2年前のアレ!!やっと!!おっせーーーー!!よ!!!!と叫びたくなるなか(実際自宅のPC前では叫んでいた)、語られるちょっとした小話。むしろこれ2時間とかやろうよ。LOFT9とかで。
そこから「兎革命」後の楽曲に移っていろんなことを思い出しました。
「卒業少女~未来絵~」が発表されたとき、日付が変わって配信された直後、当時勤めていた会社から帰宅しながらイヤホンで聴いて、あまりの方向展開具合と趣向の合わなさに絶望して玄関で泣き崩れてしまったこと。
何気ないことでダメになりかけてしまって、いろいろ重なってご飯が食べられなくなってSNSを消してメンバーに心配をかけた末、特典会で泣いてしまったこと。
泣いたわたしを見た愛実が「ハグを許可します」といって柚とわたしをハグさせたこと。
(これは本当になんだったんだろうと思いながらも愛実には感謝しているし、女である利権を全行使したとも思う)
大阪で初披露された「Magic of Butterfly~成蝶~」を観たとき、落ちサビを歌う愛実の「魔法のように」というワンフレーズがとっても透き通っていて、まるで目の前に透明なガラス玉がキラキラ輝きながら転がってきたみたいな、そんな感覚で。
あれがずっと忘れられなくて。今まで聴いてきた愛実の歌のなかであの瞬間のあの歌声がいちばん好きで、宝物みたいで、また出逢いたくて。
この世界中の綺麗なものとか、純粋なものとか、そういうのをきゅっと固めたみたいな、そんな瞬間だったんです。何回も愛実に伝えたし手紙も書いた。オタクにも言った。ずっとずっとわたしはあの瞬間の魔法を探しています。あの曲を観るたびに思う。
ぶっちゃけた話わたしは兎革命後の曲があんまり好きじゃないです。周りのオタクも、たぶんメンバーも知っていることでしょうが。
新曲が出るたびに方向性の違いから他界しかけているし、好きじゃない曲をやるとあからさまにしらけた顔をしてしまうし(大人げない)。
それでもあの子たちを見続けているのは、現場に行き続けているのは、「あの子たちの最後までしっかり同じ景色を見続けよう」と、もう何年も前から覚悟を決めているからです。
そうか。って思いました。
柚生誕の日程が発表されて、その日の宿を取らないとと思って予約サイトを開いていた携帯が手から滑り落ちながら、「そうか」って思いました。
それから、絶対に泣かないぞって決めました。
いつかこの日が来ることはわかっていたし、なんならもっと早くたってまったく不思議ではなかった。ずっと延命治療を続けながら生きていたみたいな気持ちだったし、腹は括っているつもりだった。それでも携帯を落としてしまうくらいには動揺したし、ほろ酔いだった気分は一瞬で覚めた。喉はカラカラに乾いたし、目の奥はじんと熱くなった。喉はアルコールのせいかもしれない。
自慢じゃないんですけどわたしはめちゃくちゃな泣き上戸で、たぶんデスラビッツのオタク界隈のなかじゃいちばんの泣き虫です。自信があります。いつだって節目節目で涙で溺れそうなくらい号泣してきた女です。
絶対泣かないぞって思いました。半年間、あの子らがデスラビッツじゃなくなる最後の日まで、絶対泣かないぞって。めちゃくちゃ堪えてますけど。現に今も。めっちゃ泣きそうだけど。
わたしにはそれが、あの子が、柚が、「前向きな」って言ったことに対する誠意だと思えたからです。
柚は泣きませんでした。泣くなよ、って思ってたら、泣きませんでした。
あの子だって泣き虫です。初めてのワンマン、2015年5月30日のClub asiaから何かあるたびに嬉し泣きや悔し泣きで顔をぼろぼろにしていたあの子は泣きませんでした。
推しだなって思いました。
それがあの子なりの決意だろうし、それこそ我々への、スタッフさんへの、メンバーへの誠意だと勝手に汲み取りました。あの子が泣かないのにわたしが泣くわけにもいかないし、わたしはその気持ちに応えたいです。
本当に、今だって、ずっと泣きそうです。そりゃそうです。6年間、ずっと推しです。まだ過去形にしない。推しです。
勝手ながら、人生のいちばんキラキラしていた時間を、あの子たちを輝かせるために費やしていた自負があります。そうするともう本当に、体と心の一部みたいなものです。その一部が切り離されようとしているので、そりゃ痛いに決まっています。当たり前に苦しいし、悲しいし、これからどうなるんだろう、わたしも、あの子たちも、我々も、とか不安にもなります。
覚悟を決めていたつもりだから、つもりなりに、最後までかっこつけてみようかなって。泣かないぞ、笑顔で終わるぞ、って、頑張ってみたいと思います。
あと半年、わたしに何ができるんだろう。あの子たちと何が作れるんだろう、何を残せるんだろう。
あの子たちがデスラビッツを終わらせる瞬間、「ああ、終わりたくないなあ」って悔しがらせるような、そんな瞬間を積み重ねていきたいです。
あと半年間、デスラビッツのことをよろしくお願いいたします。
#デスラビ #デスラビッツ